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【CADとかBIMとか】 結局JW_CADの図面は、、

25年くらい前はJW_CADをよく使っていた。貧乏人でも入手でき、かつ、当時のPCの性能で満足に動くのはJW_CADしかなかったので、CADを使いたい場合の唯一の選択肢だった。

その後、3D-CAD、BIMとCADソフトの推移とともに私のメインのCADも変遷し、もう15年以上、JW_CAD を含めた製図専用CADをしっかりと使ったことはない。

久しぶりにJW_CADで他の人が描いた図面を扱う必要が生じて、あらためて嘆息したのはJW_CAD は印刷時の表現しか考えない使い方がほとんどだということである。線の太さを色分けしただけの図面で、レイヤーの意味を捉えた使い方がなされているケースが少ないのである。

もちろんJW_CADは製図板と製図道具をソフトウェアとして実現したにすぎないから、図面の見た目(=印刷時の表現)だけを考えることを問題視する必要はない。レイヤーをどう扱おうと、同じ色の線は同じ太さで印刷されるから印刷結果だけが目的であれば十分だが、そればかり考えて作られたデータはデータベースとして美しくないし、BIM に持ち込んで処理することを考えると途方に暮れる。

BIMソフトを使ったり教えたりするようになった今、JW_CADで製図ではなく設計を教えようとしていた25年前ごろの私は相当に無謀だったと思う。当時は、レイヤーの意味づけを強く強調していた。

今回、久しぶりにほんのちょっとだけJW_CADを使ったが、ズーミングやスナップのハンドリングの良さは相変わらず快適で、製図CADとしての完成度の高さにあらためて感心した。

JW_CADは、CADの系統樹のひとつの枝の先端に実った美味しい果実であり、BIMはこれとは違う枝に実る。BIMの枝はまだまだ伸びていくが、JW_CADの枝はもう伸びることはないだろう。

カテゴリー:CADとかBIMとか, 教育
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