【CADとかBIMとか】 BIMは何からはじめたらいい
「BIMは何からはじめたらいい」という検索語でこのブログに来た人がいたので、、。
BIMでつくるデータは建築物そのものを表すので、建築物の成り立ちを知ることから始めましょう。(BIMを使っていると建築全体、建築プロセス全容がなんとなく分かってくるので、高等教育機関で1年くらい建築を学んでいれば十分だと思います。あとは一般的な想像力を鍛えることと、デザインの概念を学ぶこと。)
BIM利用の初期段階では、図面を描くという意識を捨てて模型を作るのと同じ感覚で練習することが大切です。(一般にCADやBIMの中では重力が働かないので、たとえば3階→1階→2階というように、高さに関係なく、どの位置から作っても大丈夫です。要するに主要階から始めればいいですよ、という当たり前のお話です。1階が主要階であるとはかぎらないですから。)
いまだにBIMを特殊な道具だと思っている人が多いようですが、建築物から見れば図面を描くよりBIMでデータをつくる方が自然です。BIMでデータ(正しくは建築情報)を構築することに慣れてくると、図面というのは建築情報を紙と鉛筆という二次元媒体に落とし込むために、ずいぶん無理をした表現であることが分かるでしょう。無理をしているので情報の欠落も生じがちです。情報の欠落というと高級そうに聞こえるかもしれませんが、データが壊れたと紙を破ったが同レベルの失敗を示すように、情報の欠落は設計者の不注意による間違いにすぎない場合がほどんどでしょう。そしていくら注意していても不注意を生じやすいのが図面を書くという行為です。
BIMを使うとき、図面は<副産物>であって<目的>ではないので、そこのところを意識しておかないと「BIMで図面を描く」という大変に間抜けなことをやってしまいます。電卓で計算した結果の数値をEcxelに打ち込むより、ずっと愚かな行為です。
「図面なんてものは二次元媒体しか使えない時代にやむをえず発展した表現法だから時代遅れである!」、、、、という意識が、BIMを使うときに重要だと思います。
未だに二次元媒体時代に取り残されている人は、素人相手に立面図を見せながら「窓の高さを揃えましょう」とか口走ります。そもそも今の時代に立面図なんてものを素人相手に提示しているようではダメですね。プロとして勉強不足。