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【雑記】 LS3/5A

思い出話。先日、nait2のケーブルを買い換えたときに、いろいろと思い出したので書いておく。

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音楽が好きだが、基本的に機械好きなのでオーディオ機器も興味の対象である。中学生時代はオーディオ誌を読んだり、電気屋に行ったりして、頭の中にしっかりと情報が入っていたし、自分でエンクロージャ(スピーカーの箱)を作ったり壊したりして楽しんでいたが、その後もたまに電気屋で高級オーディオの音を楽しませてもらっていた。東京での学生生活時代は秋葉原のLaoxがお気に入りだった。

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そこで知ったのが、Rogers の LS3/5A 。

当時は貧乏学生で、アルバイト代はすべて学費と生活費に消えていた。博士課程に進んだ頃だったと思うが、ちょぼちょぼと続けていた貯金がようやく Bose 111AD  とその純正アンプに手が届くまでになった。合計8万くらい払ったと思うが、当時はこの価格帯ではもっとも好きな音が聴けた。似たような価格帯の 101MM の方がメジャーだったような気がするが、私は 111AD の方が気に入っていた。いまでも仕事場のBGM用として活躍している。お気に入りだった LS3/5A は1本8万くらいだったので、相変わらず高嶺の花だった。

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そして長~い学生生活の後、ようやく北海道の某大学に専任講師として就職できた初年度の秋、東京出張時に秋葉原の Laox に立ち寄って久しぶりに Rogers LS3/5A の音を聴かせてもらった。

ちょうどそのころニューモデルが出たらしく、店には新旧どちらも並んでいたので聞き比べてみたら「旧モデルの方がいいではないか!」というのが率直な印象。それを店員さんに話したら「この展示品が最後の1セットなので、気に入っているなら早く買わないとなくなる」と言われて、定職に就いた記念に?と自分に言い訳して買うことにした。

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LS3/5Aといっても、OEMの別ブランドだった。店員さんはタンノイだと言っていたと記憶しているが、店頭にあった時点でフロントグリルのロゴマークが外されていたので今では確認できない。

LS3/5Aはモニター用なので、入ってきた音を、そのまま出してしまう。だから、アンプやプレーヤーにもろに左右される。

Laoxでは車が買えそうな価格のアキュフェーズのプレーヤーとアンプ(どちらも型番は憶えていない)で聴かせてもらっていたが、とってもそんな予算はなかったので、オーディオマニアには嗤われそうだがプレーヤーは以前からもっていたポータブルのCDプレーヤーで我慢することにした。でも、アンプは必要だった。

そのときにLaoxの店員さんが私の好みを察知して勧めてくれたのが、naimのnait2だった。

アキュフェーズの全く癖のない音は比類なきものだったが、いくつか試聴させてもらった中では店員さんの言葉通りに nait2がLS3/5Aと相性がよい、というか、アキュフェーズと違って味付けがある音であったが好みの音だったので、nait2 を同時に購入した。生まれて初めてもらったボーナスは一瞬で消えた。1992年のこと。

1970~1980年代は電気屋さんのオーディオ売り場には、オーディオが好きで働いている感じの人が少なからずいて、どう見てもお金をがなさそうな私のような若造に対しても、嫌がらす応対してくれるばかりではなく、いろいろと親切に教えてくれてもいた。

いまはもうないが清輝橋にあった吉井無線という電気屋のオーディオ売り場がそうだったので、ときどきレコードを持って行って聴かせてもらっていた。LS3/5Aを買ったときのLaoxの店員さんもそうだった。

高校時代は、岡山に出店間もないころのカメラのキタムラの店員さんにも多くを教わった。小遣いでは手が届かないようなカメラにも触らせてもらえた。アルバイトしていたわけではないが、他のお客さんへの商品説明を任されたこともあって、2台くらい売れた。

あのころは自分が扱っている商品を愛し、そして客を育ててくれる店員さんがいた。最近はオーディオ売り場にもカメラ屋にも足を運ぶこともほとんどなくなったが、いまはどうなのだろう?

もちろん、当時も全店員がそうだったわけではなく、同じLaoxでも「これが売れている。これも売れている。という説明しかできず、それ以外のものを私が選ぼうとすると不愉快な顔を見せる店員もいた。

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LS3/5A+nait2 は、当時務めていた大学の研究室に置いた。研究棟には大きな吹き抜けがあったので、他の教員たちがいなくなった深夜、大音量でArvo PärtTabula Rasaをかけて、4Fにあった研究室のドアを開け放して吹き抜け中に響かせ、吹き抜けの下(3F)で壁にもたれて聴くのが好きだった。とくに2曲目の”Cantus In Memory of Benjamin Britten”は、上から音が降り注いでくる感じが最高だった。気ままな独身時代の良き思い出である。

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【追記・2016年夏】

自宅を一時的に模様替えしたが、そのとき LS3/5A と nait2 を息子に譲った。

息子は、LS3/5A + nait2 の音でアンパンマンマーチなどと聴いて育ったわけだが、息子が本気で音楽をやり始めて以来何度か「使うか?」と聞いたことがあったが、全く興味がないようだった。ところが今回は、目を輝かせて「うん!」と返事した。

現在、LS3/5A は息子の部屋で以前より長い時間、多くの音楽を鳴らしているので、LS3/5A も nait2 も以前より幸福だろうと思う。

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カテゴリー:雑記
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