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【雑記】 つまらない危機感をあおるタイトルで、良い内容が台無し?

子供に英語を教えるときに、役立つ本を探していたところ、デイビッド・セインという人の本を見つけた。

立ち読みしたらけっこう面白かったので、子供用というより、むしろ自分の楽しみとして何冊か購入した。

ネイティブはこう使う! マンガでわかる前置詞

ネイティブはこう使う! マンガでわかる形容詞・副詞

ネイティブはこう使う!  マンガでわかる冠詞

ネイティブはこう使う! マンガでわかる動詞

ネイティブはこう使う!マンガでわかる英会話フレーズ

 

私の中学校の英語の先生は、たとえば前置詞の微妙な意味合いなど、かなり丁寧に教えてくださった。たとえば、壁に止まったハエを言うときに、なぜ「on」を使うかとか。その先生に教わったことは、研究社の英和中辞典にはけっこうしっかりと書いてあったのだが、英語初心者に分かるような書き方ではなく、先生に教わったしばらく後に、辞書の記載に「なるほど、先生のおっしゃった通りだ!」と感動していた。辞書には記されていても、参考書などではほとんど見聞きしたことがなかったが、上記の本には、その先生に教わったようなことがたくさん書かれていた。

私の先生は厳しかったが、本当に素晴らしい先生だった。上記書籍の著者のデビッド・セインという人も、このようなまとめ方の本を出してくれるということでありがたい存在だと思いたい。

 

ところが、このデビッド・セインという人は、

なぜ日本人は「わきの下」も英語で言えないのか? 学校では教えてくれない英語基本表現1200 (SB新書)

というような本も出している。

普通の日本人が「わきの下」という日本語の単語を口にすることは、めったにないと思う。普通の日本人が、英語で「わきの下」のことを言わなければならないような状況に置かれることが、どれくらいの頻度であるのだろうか?

それ以前に、英語を母国語とする人は、日常的に「わきの下」という言葉を使っているのだろうか。

 

「わきの下」は日常的に用いる言葉ではないが、誰でも知っている言葉だから、

なぜ、あなた(日本人)は「わきの下」も英語で言えないのか?

と問われたら、100人中100人がドキっとするかもしれない。

しかし、「わきの下」に対応する英単語を知らなければならないのだろうか?

学校で教えなければならないことなのだろうか?

手前味噌だが私は英語の成績はとても良かったし、いまでも英文を読む機会は多いが、「わきの下」に相当する英単語を知らない。受験勉強で憶えたかもしれないが、それ以外で見た記憶もないし、英会話で使ったこともない。だから「わきの下」を知らないことによって、困ったことはない。

そして必要が生じれば和英辞典を引けばすぐに答は分かるし、言葉が分からなくても、身振り手振りで示せば事足りる。だから「わきの下」を意味する英単語を知らなければならないという危機感をもったことは一度もない。

 

なぜ日本人は「わきの下」も英語で言えないのか?

それは必要がないからである。

 

 

結局、このような無用な危機感を煽って、購買意欲をそそろうとしているだけである。そういうことを思いついたのは、デビッド・セイン本人だろうか、それとも日本の編集者であろうか? 前者であればデビッドセインは自らの著書の価値を下げていることになる。でもたぶん頭の悪い編集者の仕業だろう。

いずれにしても、こういう宣伝文句が本の価値を落としていることに気づいて欲しいと願う。

 

というようなことを書きたくなったのは、さっき届いたメールで、

「回転すし」を英語で言えますか?

という本が紹介されていたから。

「きもの」を英語で言えますか?

はい、「kimono」です。

 

「弁当」を英語で言えますか?

はい、「bento」です。

 

「津波」を英語で言えますか?

はい、「tsunami」です。

などと茶化してもよいのだが、たぶん「原則的に2カンずつ皿に載ったにぎり寿司が、ベルトコンベアに乗ってぐるぐる回っていて、客は好きなのを取って食べる。回っていないネタを食べたければ、個別に注文もできる。皿の色や模様で値段が決まっていて、食べ終わったところで店員を呼んで料金を教えてもらって支払うという食べ方のお寿司である」のようなことを、簡単な英語で説明するやり方が解説されているのであろう。

たしかに、Amazonの内容紹介には、下記のように書かれている。

「回転すしを英語で言えますか?」
こう質問すると、
ほとんどの日本人が
「kaiten-sushi」
と答えます。
でも、残念ながら、
これは間違いです。
よっぽど日本に詳しい外国人以外には
伝わりません。

 

これはこれで善しとして、私が暮らした日本の東、北、西のどこでも、「かいてんすし」という発音は聞いたことがない。みんな「かいてんずし」だった。埼玉出身の知人は「流れずし」と言っていて、「なるほど!」と思った記憶がある。

 

「回転寿司」とは何ですか?

一語では言えないし、言葉の説明だけではピンと来ないでしょう。
でも一目瞭然なので、いっしょに食べに行きましょう。

(いっしょに回転寿司を食べる)

最初の質問に戻りますが、あなたはこれをどのように英語で表現しますか?

(説明を聞く)

なるほど!

でも、日本で発祥したものなので、「kaitenzushi」という新しい英単語を作ってはいかがですか?

 

 

イギリス人の友人を讃岐うどん店に連れて行くとき、事前に簡潔に説明したが、明確なイメージを持てなかったようだった。でも店で支払いが終わったとき、「こんなの初めて!」ととても嬉しそうに言った後、「1人で来たら分からずに出ちゃったと思う」と付け加えたことを思い出した。(スケジュールの都合でやむなく入った全国チェーン店で、コシがある面ではなく、ゴムのような噛み心地だったのが友人に申し訳なかった。)

外国人でなくても、初めての人にとっては、讃岐うどんより回転寿司の方が、分かりやすいシステムだと思った。私も初めてのときは讃岐出身の友人に連れて行ってもらったが、そうでなければカウンターの前で立ち往生していただろう。

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カテゴリー:雑記, 教育
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