【CADとかBIMとか】画像として取り込んだ地図の縮尺合わせに必要な考え方
※VECTORWORKSを使った場合の具体的な操作手順は、『VECTORWORKS ベストテクニック 100』に記しています。どうぞご覧ください。(2018/4/30)
※以下に記した程度(小学校で教わる算数の範囲内)のことを自力で考えられず、他人に頼るような人は日常生活のいろいろな局面で困っているだろう気の毒な人々だと思いますが、なぜだかアクセスが少なくないので Excel の練習という意味合いで計算表の作り方を追記しました。(2014/7/21)
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1/2500の地図で、A地点からB地点まで測ったら1cmだった。A地点とB地点の実際の距離は何m?
という小学生向けの問いに即座に答えられない高等教育機関の学生さんがたくさんいます。非常に残念な事態ですが、下のような式を示しながら説明します。これはそれなりに理解しやすいようです。
1 cm × 2500 = 2500 cm = (2500 ÷ 100) m = 25m
ところが、下のような設問はハードルが高いようです。
縮尺不明の地図で、100mと記されたスケールバーを実測したら 36mmだった。
では、この地図の縮尺を1/2500にするためには、何%拡大(あるいは縮小)すればよいか?
これはCADに取り込んだスキャン地図やコピー機の拡大縮小機能で縮尺合わせするときに必要となる考え方で、計算だけなら小学4年生程度でもできます。計算だけでなく割合や比についての知識も必要で、遅くとも小学校高学年で学ぶはずですが、もし学校で何も学ばなかったとしても日常生活のあちこちで使っている考え方です。
上記を求めるための計算式は、100 × 1000 ÷ 2500 ÷ 36
【重要!】
正しく計算しても、縮尺が1/2500ピッタリになるわけではありません。ほとんど1/2500になるだけです。なぜなら、実測値(自分で測った長さ)、元の地図ともに誤差が含まれるからです。
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※Excel を持っている場合は、下記のような表を作っておくと便利です。
下図は、B1セルに「5」、 B2セルに「100」、 B3セルに「100」を入力した状態を示しています。一般にコピー機での拡大縮小で百分率(%)には慣れているだろうから、ここでは最終的な答を百分率で示していますが、百分率(%)にしなければならない理由はありません。セルの書式設定ダイアログは、当該セルをクリックして選択後、Ctrl+1を押して呼び出します。