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【雑記】 真のローカライズ

ソフトウェアは世界中で開発されている。

日本製、韓国製、アメリカ製の携帯電話を使ったことがある。それぞれ Menu ボタンの後に続けるべき操作の方向性が何となく異なっていたが、やはり使いやすかったのは日本製であった。次は、PCのソフトで慣れている(慣らされてしまった)アメリカ製。韓国製は家内のものだったので触る頻度がとても低かったし、韓国製品は携帯電話くらいしか経験がないので、最初から最後までうまく操作の手順を掴めなかった。

このことは製品の良し悪しを意味するのではない。生活や文化、言語、などに起因する考え方や手順の捉え方の相違が、ちょっとしたインタフェースの相違となり、異文化で育った人間にはハードルが高くなるのだと思う。

 

ローカライズとは、ソフトウェアについて言う場合、その国の事情、文化、言語、生活などに合わせ、その国民にとって使いやすいものに変えることを言うのだと、私は思う。

ところが、ローカライズと良いながら、メニューが日本語に翻訳されただけのようなソフトウェアが多いのが実態だ。

 

CADソフトの多くについて、20年以上前から期待しているのに、実現していないことがある。

全角で入力した数字を数値として読み取って欲しい

ただそれだけ。

現状では、テキスト入力と、数値入力のたびに、Windowsなら「半角/全角」キー、Macなら「command + space」を打たなければならない。

幸か不幸か、私はその状態に慣らされてしまっているので、ひどいストレスにはならないが、うっかりと切り替え損ねてイラっとすることはある。

では、CADを学ぶときはどうか?

初心者の学生たちが、「どうしてもできない」というので確認すると、全角で数値入力、あるいは全角でショートカットキーを打っていることが頻繁にある。

ユーザーにとっては、どのキーを打つかだけが問題であり、その後は当然ソフトがやるべきであって、だから全角と半角はソフトが読み分けて、適切な処理をするべきである。これが、全角と半角を使い分ける日本における重要で、優先されるべきローカライズ項目ではないかと、私はずっと思っている。ベンダーさんにも、折に触れて伝えきた。しかし、実現しない。

 

そんなローカライズ不十分なソフトウェアたちが、海外版より遙かに高価な価格で販売されているのは解せない。

パワーユーザーと言われるような人から、上記のような愚痴を聞いたことも一度もないが、本当のところ、どう思っているのだろう?

 

オンラインショッピングや、ソフトの登録など、ブラウザ上での入力も同様。

たとえば郵便番号、、、、全角半角はもちろん、「-」を付ける付けないだって、入力された文字列をちょっと解析してやれば、どんな状態で入力されても問題ないはずだ。それなのに、半角で打てとか「-」を付けるなとか、ユーザーに命令してくる無礼なものが多い。

もしソフトがユーザーに対して文句をつけてよいとすれば、その郵便番号が実在しない場合だけではないだろうか。

「実在しないので、再確認して欲しい」とか、「住所を打ち込んでくれたら、郵便番号を見つけてあげますよ」とか、そういうサービスをすべきである。

 

全角と半角の切り替えひとつであっても、そこにソフト開発者の誠意が見え隠れする。

 

ソフト開発者にとって楽な仕様で、ユーザがどう使うかということがおろそかになっている。

 

ほとんどの人にとって不要な機能を追加したバージョンアップなど無用だ。

バージョンアップの名を借りたバグフィックスも許せない。

ユーザは、そんなものに金を払ってはいけない。

全角半角の切り替えを不要にしてくれたら、そのときこそバージョンアップしてやろうではないか!

カテゴリー:道具, 雑記
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