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【CADとかBIMとか】 VectorWorksClub北海道・2010年7月28日、29日

2009_0214_142946 私がいつも出入りしている、VectorWorksClub北海道のVectorWorks談話室より。

とある学生さんからの、「PDF形式で渡された課題の敷地図をVectorWorksに読み込めるか」という質問があったので、私は、以下のようにレスしました。

VectorWorksの近年のバージョンではPDFを取り込めるし、他にもいろいろ方法はあります。
それらの方法を身につけるのは悪いことでなないけれど、もし僕が授業中に同じ質問を受けたら、「自分で入力しなさい」と、答えます! (管理人さん、後は任せた、、、。)

これを受けた管理人さん(青山哲夫氏)のレスは、VectorWorksClub北海道を見ていただきたいのですが、学ぶとは、設計するとは、、、、という、期待通りの教育的な内容。ところが、管理人さん、私にまた振ってしまったので、下記のように書き込もうと思って、やっぱりやめました。でも、それなりに良いことを書いたと思うので、多少加筆修正して、このブログにあげてみます。

**************

管理人さんのご要望で、脱線して、敷地図の作図についての見解らしきことを書いてみます。

>多次元というのかどうかはわかりませんが、
>かつて(今も)、ゴンスケ殿が、3次元に時間を加えたお話を展開されていました(います)。
>せっかくですからゴンスケ殿、一言二言(山ほどでも)いただけますか?

次元とか時間については、『ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで』 をどうぞ。(宇宙論ではなく「観察者とは何ぞや」を解こうとする哲学書だと思って読んでね。)

最初の質問にあった敷地入力について;

このところ、とある地域の地図を作っています。紙の地図をスキャンしたものを、VectorWorksに取り込んでトレースする作業です。紙の地図を使っている理由は、それしかないからです。作業に先立って、都市計画図、道路台帳附図、住宅公図、住宅地図、各種オンライン地図、空中写真、GoogleEarthを比較しました。すべてが、ほとんどピタっと重なることを期待しましたが、当てが外れました。
(上記の中には、元々精度が怪しいと言われている地図もあります。)

さて、元にしている地図は人が作ったものである以上、当然恣意的な歪曲が潜みます(ここでは言葉遊びを避けましょう。言いたいのは、偶発的に発生する歪曲であり、作業者が異なれば 歪曲も異なったものとなるが、決して意図的ではない歪曲のこと)。この作業において、 私は極力現状に近づけることを依頼されています。そこで元地図に潜む恣意的歪曲を読み取り、排除する努力を行っていますが、その一方で、私の恣意的歪曲を加えるという暴力を振るうことにならざるをえないのです。そうやってできあがったものって?、、、、、その地図の正当性は、その作成者を信じてよいかどうかで判断するしかない、 ということですね。

2009_0321__114815ここで、管理人さんの「人を信じるな!」に、私は「ソフトを信じるな!」を付け加えたいと思います。みなさんも、付き合いの浅い他人を心底信じることはあまりないでしょう。

CGやシミュレーションなんて、ほとんどが何らかの仮説をベースとしているわけだし、 計算誤差を必ず含むし、画面表示の色合い、印刷出力の色合いも完璧に調節できるものではないから、ほとんどすべてが見てきたようなウソ。(映画やTVだったらウソでもかまわないけれど、建物は実在物だから、お施主さんにウソをついてはいけない。自分でそうと気づかずについているウソがいちばん怖い。 竣工後、施主から「CGと違う!!」という苦情が出たり、設計者自身も「アレっ?」 と内心焦ってたりする。ちなみに私はそのようなヘマはやりません。その秘訣は 、、、営業上のヒミツ。)

とにかくソフトの性質や挙動を十分知っておかないと、便利だからといって、うかつに使ってはいけない、、たとえばみなさん、VectorWorksのこと信じているのですか?、、、データパレットの数値を他の手段で検算したことがありますか?、、プリンタに出力した後、三角スケールをあてて、寸法を確認したことがありますか?、、、寸法を 確認する目の精度に問題はないですか? 三角スケールをもつ腕や指の器用さに問題はないですか?、、、、、、(この手の疑問は永久に続くので、不安になった人は、 冒頭に挙げたホーキングの著書をどうぞ。)

 ※閑話休題
  VectorWorksに限らず、いろいろなCADで、無理数となる値を持つ点をスナップできてしまうという不気味な現象について考えたことありますか?
  管理人さんは、オッホッホ、とお笑いになるでしょう。バイクの羽田さんやトトロ殿*は、正しい見解を語ってくれるでしょう。
  私は、その不気味さと自分の気持ちの折り合いがつく範囲で、ソフトを使ってます。

【注】
   バイクの羽田さん、トトロ殿は、VectorWorksClub北海道の重鎮、本名を聞けば泣く子も黙る達人。
   その他、本名を聞くと「恐れ多くて、、、、」という人たちが多く出入りするのが、VectorWorksClub北海道です。

私は、Illutratorで、ビットマップ画像のオートトレースをときどき使います。 とてもありがたい機能です。上記の仕事でも横着しようとオートトレースを試行しましたが、放棄しました。結果そのものではなく、Illustratorというソフトの恣意的な判断に委ねること自体が適切ではないと判断したからです。

2000_1210_114909オートトレース結果を用いるのと、私の恣意的判断を用いるのと、いったいどちらが正確かと問われても、答えは出せません。どちらも現状を完璧に表現したものではないですから。発注者がどちらの不整合を採択するかという、これまたとても恣意的な判断が加えられるだけです。

かくして、禅問答は続いていきます。

そこで敷地入力に話を戻すと、あくまでも学生さん向けの提案ですが、

  1. ソフトのスキルを学びたいなら、質問する前に調べまくって、試行錯誤を繰り返しましょう。
  2. 観察眼を強化したいなら、ゼロから自分で打ち込みましょう。

※今回の写真:「定山渓」、「法界院(岡山)」、「有名になりすぎる前の旭山動物園」

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カテゴリー:CADとかBIMとか, 教育
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